- 【講演者】
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Nexthink合同会社
テクニカル・パートナー・マネージャー
金 容鎮 氏
DEX(デジタル従業員体験)の改善はCX(顧客体験)の向上を促す
企業のITリーダーの54%が、従業員は今のデジタル環境に「完全に満足している」と捉えているのに対し、当の従業員側で満足しているのはわずか30%程度に留まるというデータがあります。また、金融業界のITチームは、勤務時間の42%を再発し続ける問題への対処に費やしているそうです。
既存のシステム監視ツールは、ネットワークが遅いなどのインフラの状態は見えます。しかし、自社で働く人々がどう感じているか、頻発するシステム問題に対応しているITチームの疲弊感といったDEX(デジタル従業員体験)の把握は難しいといえるでしょう。
既存監視ツールの「死角」であるDEXが低迷したままでは、導入したDXツールの社内利用は進みません。不慣れな作業による業務中断はお客様の不満を高めます。反対に、改善されたストレスのないDEX環境は、組織のDX浸透を後押ししつつ、ITチームの負担軽減につながるでしょう。お客様へのスムーズな対応はCX(顧客体験)向上を促します。
当社のNexthinkは、IT監視の死角となっていたリアルなDEXを可視化し、継続的な改善を実現するAIプラットフォームです。私たちは、Nexthink によってITチームを含む従業員の働き方の見直しを進めることが、最終的にはCX向上につながると考えます。

「数値」と「体感」を重ねて可視化 業務遂行への影響度を見極める
2004年にスイスで創業した当社は、東京など世界中に10拠点以上を構え、1,500社以上の顧客と取引があります。私たちのNexthinkは専門機関から高評価を得ているDEX向上のためのAIプラットフォームで、保険会社や金融機関業界ではグローバルで約230社が導入しています。
例えば、従業員から「午後にオンライン・ミーティングがあるがビデオ会議システムがうまく動かない」と連絡があったとします。この情報だけでは、ITチームは何から手をつけたらよいか分かりません。しかし、「可視化」「診断」「解決」の3つの特徴を備えたNexthinkがあれば、ブラウザ拡張機能を使ってユーザーの状況を把握したうえで、IT管理者向けAIが検知・診断し、シンプルかつ確実に対象者全員の問題を解決できます。
まず「可視化」では、企業内の各端末からリアルタイムデータを収集し、クラウド上のデータプラットフォームに集積します。収集対象は、デバイスやユーザーのプロファイルの静的データ、SaaSなどアプリの実行状況やクラッシュ/エラー情報といった動的データのほか、端末にないデータはCSVファイルで取り込んで現状を多面的に把握します。
さらに、事前に定義したログを基にend-to-endの情報を集め、どの個人またはグループでトラブルが発生しているかなどをリモートアクションによって収集・分析したり、ポップアップ機能で従業員の端末にアンケートを出して意見を集めたりすることもできます。Nexthinkでは、これら約1,300項目のデータを、低負荷でクラウドのデータプラットフォームに上げていきます。「数値」と「体感」を重ねながら可視化することによって、発生している、または今後発生しそうな問題の業務遂行への真の影響度を見極められます。
データドリブンな診断を基にITエージェントが自動解決
続く「診断」のステージでは、Nexthink 内のIT管理者向けAIが、データプラットフォームに集めた様々な情報を解析して優先度の高い課題を見つけ、事前に設定したダッシュボードで原因の特定を支援します。120種類以上のダッシュボードは、そのままインストールして使えるほか、お客様のIT課題などに合わせてカスタマイズすることも可能です。
この診断結果により、今回のビデオ会議システムの不具合は、ネットワークの問題か、端末の負荷か、それともブラウザ上の多数のタブによるメモリの枯渇が引き起こしたのかなど問題の所在が明らかになります。ITチームは、経験則ではなく、膨大な情報を基にしたデータドリブン型の根拠ある診断を基に解決を図ることができるでしょう。この最終対応プロセスにおいては、2026年2月にリリースしたパーソナルITエージェント(Spark)に搭載している従業員向けセルフサービスサポートで問題解決する方法もあります。
このようにNexthinkでは、従業員は本来の業務に集中でき、ITチームはよりプロアクティブに動ける仕組みがつくれます。Nexthinkはシステムを監視して終わりではありません。トラブルを早期検知し診断・解決したうえで、従業員とITチームの的確な双方向コミュニケーションにより再発を防ぐところまで一貫して実現するプラットフォームです。

生成AIツールの社内浸透に自動化ワークフローの活用も
金融業界は比較的DX投資に積極的な企業が多い一方、社会・経済全体のインフラを担っていることから、サイバーアタックの対象になりやすいといえます。加えて、在宅勤務など職場環境の変化により、ITチームの管理業務の複雑さは爆発的に増加しています。
軽微なシステムトラブルが顧客対応品質低下に直結するのも金融業界のIT課題対応の難しいところです。支店従業員がタブレット端末で商品説明をするとき、アプリ応答が遅ければ顧客満足度と業務効率の両方を下げてしまうでしょう。Nexthinkなら、トラブルを早期検知し、従業員への影響度合いに応じて自動修復するので現場支援の質を高めることができます。
リモートワーカーへの対応でも同様です。Nexthinkは、本部など遠隔からそれぞれのリモートワーカーのネットワークや各種アプリなどを継続監視。パーソナルITエージェントをご活用いただければ、コンプライアンス規定に則ったかたちで自動的に修復します。
ドイツのコメルツバンク様では、Nexthinkの自動修正機能をパッチの配布に応用。Nexthinkがパッチの稼働状況を常時監視し、問題が発生すれば速やかにITチームに報告・引き継ぐエスカレーションを自動化するワークフローを組み入れたことで、パッチの適用率が60%から90%に上昇しました。コメルツバンク様の取り組みは、生成AIを含む新たなITツールの社内定着に課題を抱える企業にとってもヒントに富んでいるといえるでしょう。
東京海上ホールディングスの海外部門のIT担当者様は、2025年のイベント講演において「DEXは単なる可視化指標ではなく、継続的改善を動かす経営・IT戦略KPIとして扱うべきだ」とおっしゃっています。Nexthinkを組織の行動・投資判断・部門横断につなげる具体的アプローチのご紹介を通じて、DEXの本質は、ITの見栄えをよくすることではなく、従業員の生産性と満足度を高めることにあるとのメッセージを述べられました。
データドリブンな意思決定、ストレスのないIT環境、プロアクティブなITチームへの転換を促すNexthinkは、時代に即したIT対応が求められる金融機関のデジタルワークプレイスの挑戦を下支えする、現場・顧客体験の最適化にふさわしいソリューションです。

- 【本記事に関するお問い合わせ先】
- Nexthink合同会社 nexthinktokyo@nexhink.com


