ステーブルコインのメリット

ステーブルコインのメリットは、ほかの仮想通貨よりも「価格が安定している」という点です。
繰り返しになりますが、米ドルなどの法定通貨と連動しているものが多いからです。他にも安定資産と呼ばれている金を担保にしているなど、一定の信頼性が高いのが大きな理由です。
他にも投資家などの「資産の避難先に利用できる」ことも挙げられます。米ドルや日本円に限らず、自身が所有している資産は分散していた方が、暴落などのリスクヘッジになります。法定通貨と連動しているステーブルコインを活用すれば、資産の避難先としてリスクに備えることにつながります。

また関連して「法定通貨の代替機能」としてもメリットがあります。例えば現金を持って海外へ行った場合、日本円から米ドルへの両替の必要があります。しかし米ドルと連動しているステーブルコインであれば、両替をせずに米ドルを持っていることと同じになります。そのためこれまでの法定通貨のデメリットを解消することにつながります。
加えて価格の安定性も高いため、仮想通貨などの取引を行うブロックチェーン技術がさらに進化していけば、「将来的な決済手段」としても用いられることも期待できるかもしれません。

ステーブルコインの購入方法

結論から言えば、ステーブルコインは国内の取引所で購入することはできません。
そのため海外取引所を経由して、購入する必要があります。具体的な手順は下記の通りです。

  1. 国内取引所でビットコイン等の仮想通貨を購入する
  2. 購入したコインをステーブルコインの購入できる海外取引所に送金する
  3. 送金した海外取引所でステーブルコインを購入する

海外取引所は日本語対応をしていないものも多いため、一つ一つ確認しながら進めることが大切です。
また国内取引所はCoincheckやbitFlyer、GMOコインなど、実績のある取引所の活用がおすすめです。

ステーブルコインを規制する法律

日本では世界に先駆けて「改正資金決済法」が2022年6月3日に可決されました。
ドルと連動していたステーブルコインである「テラUSD」が暴落したことを背景に、世界的なステーブルコイン規制の動きが背景にあります。

「改正資金決済法」の目的はステーブルコインの規制はもちろんのこと、ステーブルコインをマネーロンダリングに使われないための対策強化です。
具体的にはステーブルコインを取り扱うのは「発行者」と「仲介者」に明確に分けられました。発行者とは、ステーブルコインの発行や管理を行う者です。これらの発行者は銀行や信託会社が限定で行えることに規制が強化されました。
一方で仲介者は登録制とされ、マネーロンダリングへの対策も厳しい基準が設けられています。また疑いのある事業者には金融庁の立ち入り検査が行え、違反が発覚した場合には、行政処分も行われます。

ステーブルコインの課題

ステーブルコインの大きな課題は「実用化に向けた動き」であると言えます。
暗号資産は広く知られるようになってきたとは言え、決済手段として用いられているケースはまだまだ少ないのが実情です。またステーブルコインは価格の安定性が高いのがメリットだが、ドルと連動していた「テラUSD」が暴落した事実もあります。そのためステーブルコインが実用化され広く普及されるためには、法定通貨と同様の安定性はもちろんのこと、決済手段としての実用性やそれに伴う法整備などが必要です。
2019年10月に開催されたG7ではステーブルコインについて、以下の9つの課題があると指摘されました。

  1. 法的な確実性
  2. 健全なガバナンス
  3. マネーロンダリング、テロ資金供与、その他の形態の不法な金融
  4. 決済システムの安全性、効率性、および完全性
  5. サイバー・セキュリティおよびオペレーション上の頑健性
  6. 市場の完全性
  7. データのプライバシー、保護およびポータビリティ
  8. 消費者/投資家保護
  9. 課税上のコンプライアンス

G7ではこれらの課題が解決されなければ、ステーブルコインの運営を行うべきではないと発表しています。そのためこれらの課題を解決していくことが、ステーブルコインの実用化に向けた課題と言えます。

まとめ

市場では、5月のステーブルコイン・テラUSDの急落を機に信用収縮の方向に向かっており、ステーブルコインのリスクに注目が集まっています。暗号資産市場の安定回復に向け、ステーブルコインの改革や規制の整備が求められそうです。