保険業界のこれからを、世界のInsurTechやスタートアップのトレンドに学ぶ


昨今、世界では新しい考え方が求められつつある。新型コロナウイルス感染症の蔓延により、ニューノーマルという新しい言葉ができ、私たちの生活は大きく変化した。利益や事業拡大だけでなく、SDGsといった持続可能な世界の構築に向けた取り組みが求められている。少子高齢化が進み市場全体の縮小も予測される中、新しい市場開拓も必要になっている。日本の保険業界においても、新しい取り組みが求められている今、急激な変化を生み出そうとするスタートアップの動き方は参考になるのではないだろうか。世界でも有名なスタートアップやInsurTech(インシュアテック/保険×テクノロジー)スタートアップに着目し、今後の保険業界の歩むべき道筋を考えてみたい。

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他業界での成功例 “エコシステム”

他業界に目を転じると、エコシステムで成功している企業が容易に見つかる。例えばZoom。ビデオ会議のツールが数多存在する中でも、通話品質の点で圧倒的に優れている一点突破型の企業だ。カレンダーやチャット機能は外部サービスとのスムーズな連携を実現し、利便性を担保している。1日あたりのミーティング参加者数が、2019年12月時点では全世界で1,000万人だったが、2020年4月には3億人まで増加したそうだ。(※1)特定の分野では追随を許さない優位性を持ちながらも、自前主義には拘らない。他社が優位な分野では、協業というスタンスで互いに高め合うことができる企業が、あらゆるステークホルダーに選ばれていくだろう。

尾花 政篤 氏
寄稿
株式会社hokan
代表取締役CEO
尾花 政篤 氏
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