少額決済インフラ「ことら」とは?由来・手数料・加盟銀行【2022年版】


昨今、スマホ決済の利用が広がり、少額で高頻度の決済ニーズが高まってきました。本稿では、少額決済インフラ「ことらプロジェクト」の概要と、「ことら」の可能性について平易に解説します。
※2023年2月3日更新

目次

「ことら」の手数料

「ことら」の手数料は一律には決まっていませんが、サービスを開始している31行は無料です。
現在、ある大手銀行では、他行へ送金の際、3万円以上で330円、3万円未満で220円の振込手数料がかかっており、ユーザーにとって負担となっていました。この手数料は「全銀システム」の使用料として、システムを維持するために必要でした。
ことらでは全銀システムと並行して、日本電子決済推進機構(JEPPO)が運営する「J-Debit」を利用します。「J-Debit」はすでに存在しているシステムで、APIを利用しているシステムのため、構築コストが少ないのが特徴です。そのため「ことら」に参加する事業者の負担も少なくなり、利用するユーザーの手数料も安価に済むとしています。

「ことら」の加盟銀行

2023年2月2日時点の加盟銀行は以下の通りです。

  • みずほ銀行
  • 三菱UFJ銀行
  • 三井住友銀行
  • りそな銀行
  • 埼玉りそな銀行
  • 足利銀行
  • 伊予銀行
  • 愛媛銀行
  • 関西みらい銀行
  • 北九州銀行
  • 京都銀行
  • きらぼし銀行
  • 熊本銀行
  • 佐賀銀行
  • 山陰合同銀行
  • 静岡銀行
  • 七十七銀行
  • 十八親和銀行
  • 十六銀行
  • 常陽銀行
  • 千葉銀行
  • 徳島大正銀行
  • 南都銀行
  • 西日本シティ銀行
  • 百五銀行
  • 広島銀行
  • 福岡銀行
  • 北陸銀行
  • 北海道銀行
  • みなと銀行
  • もみじ銀行
  • 山口銀行
  • 山梨中央銀行
  • 横浜銀行

「ことら」のシステム

「ことら」は、「J-Debit」を基盤に構築されているシステムです。
「J-Debit」は金融機関のキャッシュカードを利用して買い物などを行うと、直接支払いができる即時決済サービスになります。「J-Debit」には既に1,000を超える金融機関が接続しており、既存で活用されているため、抵抗なく利用可能なのがメリットです。
「ことら」ではユーザーが利用しているアプリなどを、API経由で「J-Debit」に接続し、手間がかからない送金などを実現していきます。

2021年2月に決済高度化官民推進会議に提出された資料で示された、ことらプロジェクトの概要
TheFinance編集部
寄稿
株式会社セミナーインフォ
TheFinance編集部
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