2020年11月26日(木)開催 INSURANCE FORUM Insurtechが切り拓く業務変革<アフターレポート>


2020年11月26日(木)、セミナーインフォ主催「INSURANCE FORUM Insurtechが切り拓く業務変革」が開催された。COVID-19の影響により、従来までの働き方とは異なり、リモートワーク、非対面での営業活動など、金融業務に関する抜本的な見直しが必要となっている。より一層、デジタルトランスフォーメーションの推進が必要であり、ニューノーマル時代における金融ビジネスの確立に向け、金融機関各社が新たな施策に取り組んでいる次第だ。本フォーラムでは保険会社の取り組み事例のご紹介、またその他先進企業の講演を通して、保険会社各社の業務改革推進の一助となる知見をお届けした。

  1. AIを活用した教育プラットフォームによるコンサルティング力向上取り組みについて
  2. 世界唯一の保険特化型デジタルプラットフォームで実現する保険業務のネクストノーマル
  3. オンライン顧客対応の推進で実現する顧客体験向上と効率化の両立
  4. 圧倒的スピードで実現するイノベーション:今、保険業界で始まる「ローコード革命」
  5. 三井住友海上の事務領域における業務プロセス改革推進
目次

AIを活用した教育プラットフォームによるコンサルティング力向上取り組みについて

井上 晴雄

基調講演

【講演者】
日本生命保険相互会社
商品開発部 課長代理

井上 晴雄 氏

当社は1,000万人を超えるお客様取引があり、営業職員・ライフプラザ・代理店等、あらゆるお客様のご要望に応える販売・サービスチャネルを構築している。少子高齢化、介護・医療費の負担増、老後の備えに対する不安等を背景に、生命保険の役割は今後さらに重要になるとともにニーズは多様化していくと考えられる。

全国のお客様をサポートする約5万人の営業職員がお客様志向のコンサルティングを今後も実施していくため、デジタル活用を推進している。全国約1,500の営業拠点にいる営業部長と職員の経験・年齢・職制はさまざまだ。お客様に高品質なサービスを一律に提供するには、営業職員端末等のデジタルソリューションや社内のビッグデータ活用が必要だ。

当社はDXの活性化を図るべく、デジタル5カ年計画を掲げており、目的はCX活性化、働き方の変革、データ利活用だ。CX活性化に関しては、これまで対面を中心としていたが、これからは非対面ニーズにも対応し、利便性を実現したいと考えている。具体的な取り組みは、商品説明動画の配信、スマホ保険料シミュレーション、画面共有システムだ。働き方の変革については、リモートでの朝礼・会議を実施し、活動時間やスキルアップの効率化や顧客サービス向上を図っていきたい。データ利活用では、職員の行動データに加えて顧客の反応データも捕捉する。データ分析にAIを活用し、レコメンド機能を向上させ職員行動に還元することも考えている。

次に営業職員用スマートフォン「N-phone」の取り組みについて2点紹介する。1つ目は、「N-phone」を活用したお客様へのコンタクト量の増加だ。20年1月から順次導入している「N-phone」は顧客管理をベースに、LINE WORKS等のコミュニケーションやAIチャットボット等の照会機能等も備えている。営業職員端末「TASKALL」と連動しているため、お客様情報を「N-phone」に改めて登録する必要はなく、発信者がすぐわかる。個人情報のセキュリティも万全だ。「TASKALL」と「N-phone」のスケジュールも即時連動し、外でもスケジュール管理が簡単にできる。2つ目の取り組みは、職員の学習状況に合わせた教育プラットフォームの構築だ。職員育成においては、デジタルを活用して自立自転の職員を育成し、コンサルティング力の向上を目指している。お客様との会話を練習するためのAIロープレでは、職員がロープレを動画撮影してアップロードすると、AIが内容の判定・評価・レコメンドをする。動画ファイルを共有することにより、人が判定することも可能だ。ロープレの良い例を全国の職員に伝播・共有することでノウハウの高度化を実現できる。

学習履歴からのAIレコメンドでは、テスト受講・テキスト学習・活動履歴といった履修データを蓄積し、そのデータをもとに、職員の苦手分野や次に学習すべき内容等をAIがアドバイスする。また教育アプリ等のプラットフォームの活用により、遠隔拠点での教育も可能となった。教育プラットフォームは、「N-phone」にインストールしているアプリで、教材・研修資料・E-learning等すべてのコンテンツにアクセスできる。職員ごとのカリキュラム進捗状況の管理ができるのも大きなメリットだ。

今後、「N-phone」・教育アプリの活用をさらに推進していく。蓄積した情報をもとにAI等を活用したレコメンドにより、コンサルティング力向上を図り、お客様満足度向上につなげていく方針だ。

世界唯一の保険特化型デジタルプラットフォームで実現する保険業務のネクストノーマル

東山 勇介

【講演者】
株式会社セールスフォース・ドットコム
インダストリートランスフォーメーション
事業本部
シニアマネージャー 保険業界担当 

東山 勇介 氏

神谷 攻

【講演者】
セールスフォースインダストリーズ
ジャパンセールスディレクター 

神谷 攻 氏

セールスフォース・ドットコムは、世界で唯一の保険特化型CRMである「Financial Services Cloud」を展開している。世帯情報やライフタイムイベントの一元管理、保険データモデルと機能の標準実装、保険に特化した年に3回のアップデートといった点が主な特徴だ。「Financial Services Cloud」をさらに拡張するソリューションが「Vlocity」で、保険業務のエンドツーエンドをSalesforceプラットフォーム上で実現できるようになった。見積・申込、保険契約管理・保全、保険金・給付金請求管理といった保険契約のトランザクション業務を、ノーコード・ローコードで設定することができる。すべての機能はオムニチャネルに対応する。

ここからは各機能について事例を交えて紹介する。まずデジタル見積もり/レーティング/申込に関して、現在はレガシーシステムとマニュアル処理がカスタマーエクスペリエンスの阻害要因となっていることが多い。これに対し、Financial Serveces CloudとVlocityの導入により、早くてシンプルな購入エクスペリエンスを実現できる。ノーコード、オムニチャネル対応、サードパーティーとのシームレス連携などが特徴だ。採用いただいたマルタ共和国の保険会社のAtlas様では、新型コロナウイルス感染症を機に、これまでの代理店チャネルに加えて新たにダイレクトチャネル構築の意思決定をされた。Financial Serveces Cloud
とVlocityにより、2つの火災保険商品を対象に、見積から契約までをオンラインで完結できる機能をわずか4カ月で実装できた。

続いてデジタル保険金請求管理では、紙ベースのシステムとマニュアル処理が阻害要因だ。SalesforceとVlocityでは単一のシステム オブ エンゲージメントにより、シンプルで分かりやすい保険金支払いが実現できる。このソリューションの特徴は、ガイドされたオムニチャネル、シンプルな請求への自動対応、リアルタイムでのコミュニケーションなどが挙げられる。請求管理は、オーストラリアのWorkSafe様やairbnb様などで採用いただいている。

カスタマーサービスにおいては、バラバラなシステムとマニュアル手順が問題となっている。新人CSRの熟練に必要な期間は6カ月超と長いのも課題だ。これに対し顧客を中心とした360度ビューをベースに、的確なアクションを実施できる。統合された直感的なユーザーインターフェースによる迅速な処理、ガイド付きプロセスやインテグレーションにより、リアルタイムでのトランザクション処理が可能となる。主な導入事例として、米国のメットライフ生命様、プルデンシャル生命様など、複数の生命保険のコンタクトセンターでご利用いただいている。エヌエヌ生命様でもコンタクトセンターでの導入で、業務オペレーション効率化を実現された。

Salesforceでは、Insure Techのパートナーエコシステムも構築している。ドローンやIoT、テレマティクス技術といったInsure Techソリューションを簡単に利用できる環境を提供。Financial Servces CloudとVlocityののプラットフォームソリューションだけでは満たせないニーズにも、Insure Techのパートナーエコシステムを活用しながら応えられる態勢だ。

講演企業情報
株式会社セールスフォース・ドットコム:https://www.salesforce.com/jp/

オンライン顧客対応の推進で実現する顧客体験向上と効率化の両立

石井 智宏

【講演者】
モビルス株式会社
代表取締役社長

石井 智宏 氏

モビルスのミッションは「テクノロジーで、サポートを新しくする」であり、技術の力を使ってサポートの領域の変革を目指す会社だ。ツール開発だけでなく、AIの教師データ学習やチャットボットシナリオの構築、オペレーションの設計も含めてサービス提供をしている。なかでも主軸となっているのはテキストベースのチャットシステムで、有人対応・自動応答をシームレスにつないでWebやLINEからのチャットによる問い合わせ対応を効率的にサポートする。

2020年4月~5月のコンタクトセンターの現場では、新型コロナウイルス感染症の影響により欠勤率は40%~80%UP、呼量は120%~150%UPというダブルパンチに見舞われていた。その後一旦落ち着いたが、現在また感染が拡大しており、第三波と呼ばれている状況だ。

これを踏まえて今後予測されるトレンドとして、4点挙げられる。リモートワークの定着や対面業務の削減により、コンタクトセンターの果たす役割は増加するだろう。センターの対応姿勢に注目が集まるため、感染症や局地災害を含めたBCP対応は必須だ。現在採用難の状態はやや回復しているが、また人材不足の状態に必ず戻るので、在宅オペレーションや自動化による対応分散が必要だ。人のコミュニケーションチャネルは継続変化するため、チャットをはじめとしたノンボイス対応の需要も増加すると考えられる。

ここから顧客体験のDX化について、当社のお客様であるペット保険のアニコム損害保険株式会社様(以下、アニコム損保様)の事例を中心にお話しする。アニコム損保様では「顧客接点の3密化」に取り組んでいる。それまで存在したWeb・紙・電話といったチャネルは残したまま、LINEを使ったチャネル構築に着手した。手続き・相談・問い合わせなどをLINEチャネルに閉じ込め、密にまとめた取り組みだ。

手続きに関して、請求手続きや新規加入をLINEで完結できるように構築した。加入はプロセスが長く、途中離脱を防止するため、ペットの写真を使って申込者を応援するといった工夫も行っている。3年を経て保険請求におけるLINEの利用率は40%を超え、従来のチャネルからLINEチャネルへのシフトが進んでいる状況だ。

LINEチャネルには、アニコム損保様にいる獣医師の方に気軽に相談できる機能も用意した。これは自動化ではなく、人の手で行われているサービスだ。ペットの病気やしつけについて相談でき、心の琴線に届くサービスとして認知された。問い合わせ数は伸びており、月に1000件を超えた。

さらに「withlist」と題してペットオーナー間の絆をコミュニティで共有する取組みも実施している。オーナー様が実現したいことをwithリストに挙げてもらい、実際に企画化する内容だ。アニコム損保様のLINE公式アカウントの離脱率は、LINE利用企業内で最低レベルであり、ユーザーから支持されていることが分かる。

その他、株式会社セブン銀行様とは実証実験で取組みをさせていただいており、Webのチャットボット上での住所変更を完結できる仕組みを構築した。RPAとも連携させており、ID/PW不要で24時間手続き可能だ。また、ある損保様では事故受付の後、事故処理の部分で電話だけでなくチャットを併用することにより、日中には出てもらえない電話だけでは難しいコミュニケーション上の時間ロスを削減している。

これらの事例のような、手続き処理のDX化については、全自動化を意味するのではない。イレギュラーケースが多い、説明や確認事項が多いなどオペレーターによる対応が適している場合もある。ボットと人によるハイブリッド対応のオペレーションの組み方が有効だ。

これまでは業務のボリューム全体から対応を判断することが多かった。それでは効果が見えにくくなってしまう。これからは、コール全体をコールリーズンで分け、ボイスの自動化は可能か?チャットで対応すべき内容か?システム連携すべきか?など、オペレーションの順番に沿ってやるべきことを考えていくのが望ましい。

オンライン顧客対応を進める上でよくある疑問として、「LINEは高齢者層には響かない」「個人情報の取り扱いに不安がある」といったものがあるが、60~70代の方でもLINEは入れている人が多く、LINE上での個人情報のやり取りに不安な場合には、個人情報の部分だけ企業のWEBサイトなどに迂回させながらの運用も可能なため、そこで諦めないで欲しい。

金融系の企業様においては、手続き系の自動化はご相談いただくことも多いため、当社では、まず取り組むべき課題を整理する初期診断メニューも提供しているので、興味がある方は気軽に相談して欲しい。

講演企業情報
モビルス株式会社:https://mobilus.co.jp/
ご相談窓口:https://mobilus.co.jp/contact

圧倒的スピードで実現するイノベーション:今、保険業界で始まる「ローコード革命」

廣瀬 晃

【講演者】
OutSystemsジャパン株式会社
リードソリューションアーキテクト

廣瀬 晃 氏

OutSystemsは2001年にポルトガル・リスボンで創業され、19年の歴史と実績を持つ、ソフトウェア高生産性プラットフォームのリーダー企業だ。ポルトガルは外資系企業によるデジタル開発拠点やコワーキングスペースの建設が進み、ITの一大拠点となりつつある。当社はグローバルで1400社以上、日本で140社以上の顧客と取引をさせて頂いている。第三者評価機関であるガートナー社からは、MXDP(マルチエクスペリエンス開発プラットフォーム)やLCAP(ローコードアプリ開発プラットフォーム)の分野で当社がリーダーとの評価を頂いた。

IT需要の増加と人材不足により、ソフトウェアの生産性が重視されるようになっている。またDX(デジタルトランスフォーメーション)実現のためには、レガシーシステム刷新に向けた新たな手段が必要とされている。環境変化への対応や新ビジネス立ち上げのためにも生産性の向上が必要だ。

ガートナー社は、2024年までにソフトウェア開発の65%がローコードで開発されると予測している。ローコードがアプリケーションのパラダイムを変えるだろう。2024年には5兆2500億円を超える市場になると予測されている。

ソフトウェアはこれまで手作業で作成されていたが、当社はローコードによりソフトウェア開発を自動化する。当社のサービスを導入したプロジェクトチームは、従来と比較して3.5倍以上の生産性を上げている。AXA生命保険様は新代理店ポータルを3カ月でリリース。開発期間を従来の開発手法の1/2に短縮することに成功された。当社のローコードプラットフォームは、重要・大規模・複雑なアプリケーションでも高い生産性で開発できる。

自動化により時間だけでなく作業量も減らせる。よってミスも減少し、技術者の学習時間を短くすることにつながる。フロントエンドからバックエンドまで対応するため、技術を1つ1つ細かく学ぶ必要がない。継続改善もしやすく、より適切なソフトウェアにもたどり着ける。

当社のプラットフォームはフルスタックで開発者を強力にサポート。結合と拡張がしやすく、実装・設計・テストなどフルライフサイクルで対応できる。API、チャット、音声インターフェースなど幅広く利用頂ける。セキュリティやパフォーマンスも自動的に改善されるので安全だ。

ここから保険業界での導入事例をいくつか紹介する。米国のHumana様は新型コロナウイルス対応アプリを開発し、急増する抗体検査に関する問い合わせに対応。30日間でリスト表示、地図追加、検査所の自動更新など、ひととおりの機能をリリースと改善を繰り返しながら、構築した。

FWD様はアジア圏を中心に展開している保険会社様で、IT予算全体の6割をデジタル化に投資。保険の申込みから請求まで行えるtappというアプリを、見積の1/3以下(3カ月)で開発した。裏側では保険基幹システムや決済ゲートウェイとも連携している。

ポルトガル・スペインを中心に活動されている保険会社のFidelidade様はITシステムの複雑化が課題であった。メインターゲットは基幹システムの刷新であり、変化へ対応するアジャイルプラットフォームとして採用頂いた。業務とITの連携の促進、人的リソースの有効活用、アーキテクチャやライフサイクル改善といった導入効果が生まれた。

自動化によるソフトウェアライフサイクル全体が高速化し、さらなるビジネス加速につながる。当社はビジネス分析やアプリケーション戦略などのコンサルティングサービス、PoC(Proof of Concept)のサービスも提供している。プラットフォームは無料で体験できるので、ぜひご利用頂きたい。

無償トライアル版はこちら:https://www.outsystems.com/home/GetStartedForFree.aspx

講演企業情報
OutSystemsジャパン株式会社:http://www.outsystems.com/ja-jp

三井住友海上の事務領域における業務プロセス改革推進

西谷 聡

特別講演

【講演者】
三井住友海上火災保険株式会社
営業事務部長

西谷 聡 氏

三井住友海上におけるデジタライゼーション推進は、お客さま体験価値向上と業務プロセスのデジタル化による業務生産性向上を目的とし、DX(デジタルトランスフォーメーション)・DI(デジタルイノベーション)・DG(デジタルグローバリゼーション)の3本柱で取り組んでいる。DXの代表例は「MS1 Brain」という、AIを搭載した業界初の代理店営業システムだ。また自然災害時の保険金支払登録業務をRPA化し、大量の登録業務のスピードアップ・効率化を実現した。

損害保険会社の営業事務には、多様な保険商品・多数の契約があり、多数の代理店が関係する。事務領域における業務プロセス改革を進める上で、それぞれに合わせた業務フローや大量の帳票・マニュアルが存在し、過去から改定を重ねて複雑な内容となっていたのが大きな障害であった。

過去の取組みを考察すると、自動車保険や火災保険など対象が大きい領域から機械化し、拡充した仕組みの活用を徹底する取組みを行っていた。しかし指標の推進が目的化し、部分最適となった結果、ビジネスモデルの抜本的変革には到達しなかった。「保険の基本サイクル」全体が生産性高く回るよう業務プロセス全体をデジタル化する必要があると認識し、現在は「3つの変える」として、社員業務を変える高度化、代理店業務を変える業務効率化、お客さま接点を変える体験価値向上に取り組んでいる。

DXを推進するため、代理店との「共同・共創プロジェクト」である「代理店活動プログラム」を展開している。当社の内務担当社員が、デジタル活用度を確認できるシートを提供し、代理店毎に作成したアクションプランを提案、定期的なアドバイスによってデジタル活用定着をサポートする。システムを使うのを目的にするのではなく、お客さま・代理店・当社の3者がWin-Win-Winとなるのがデジタル推進の目的、という考え方を社内に根付かせる取組みだ。

ここから具体的な施策の事例を紹介する。まず従来の照会業務は電話対応の時間が膨大で、代理店から営業課支社への照会とお客さまへの回答に時間がかかっていた。そこでAIを活用した照会応答支援システムを構築すれば、電話での照会を減らせると考えた。構築した照会応答NAVIは、マニュアル300冊、辞書11,000件など膨大な量のコンテンツを登録。またヘルプデスクにおいて、有人での商品・事務領域のチャットに対応。照会応答NAVIで解決しない場合に有人チャットへ誘導し、プロ代理店や企業代理店を中心に活用頂いている。

キャッシュレス社会の進展についてQRコード決済の拡充、政策としてのキャッシュレス推進があり、ポイント付与に敏感なお客さまも増加。お客さまがキャッシュレスを望む社会に変化しつつある。キャッシュレスなら代理店は精算業務がなくなり、当社も業務効率化を図れる。そこで導入したのがスマホ決済で、QRコードをお客さまのスマホで読み取ってもらい、決済サービスを選んで保険料の支払いにご利用頂ける。またネット口振も導入し、お客さまがスマホで保険料振替口座の登録や変更手続きができる。印鑑や手書き書類の記入が不要で、お客さまにとってのメリットは大きい。

事務ルールもDXに合わせ、本質的かつシンプルな方向に見直した。

また、コロナ禍においてリモートの重要度が増し、お客さま・代理店の非対面のニーズが急速に高まった。当社はWeb加入の仕組み、お客さまのスマホへの通知などを検討中だ。業務プロセスにおいても、照会はリモート対応、保険料の領収は非対面・キャッシュレス、社員・代理店とのやりとりも紙やFAXを使わずペーパーレスといった流れに変化している。

当社では、デジタルの進展に応じた環境整備を続け、お客さまや代理店のデジタルリテラシーの向上も見据えながら、お客さま・代理店・当社の3者がWin-Win-Winになるということを常に掲げ、業務プロセス改革を進める。

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