金融業界の変革を妨げる業務プロセスの分断をどう解決するか?

金融業界の変革を妨げる業務プロセスの分断をどう解決するか?

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【PR】金融業界は長年にわたって膨大なシステム群を構築してきた。その連携不足によって生じる業務プロセスの“分断”は、生産性向上を阻み、顧客サービスの提供スピードや品質でFinTech企業に評価を奪われる要因となっている。この課題を解決するには、既存のシステム群やデータベース群を連携させ、顧客からリクエストを受けてから、要求の実現やサービスの提供を行うまでの業務プロセスがエンド・ツー・エンドで完結するような業務プラットフォームを構築するのが有効となる。金融業界向けに特化し、ベストプラクティスを盛り込んだ業務連携のためのプラットフォームについて解説する。

  1. システム群、データベース群の分断が、真のDXの阻害要因に
  2. フロント業務とバック業務がシームレスに連携する仕組みが不可欠
  3. 金融業界向けに特化した業務変革ソリューションを提供
※本稿の一部で、ServiceNow Japan合同会社のサービスを紹介しております。

システム群、データベース群の分断が、真のDXの阻害要因に

幅広い産業分野で繰り広げられているDX(デジタルトランスフォーメーション)。金融業界も例外ではないが、そのハードルは他の産業に比べて高いとされている。なぜなら、金融はどの産業よりも早く50年以上も前からコンピューター化(電算処理)に着手し、その後もシステム化、オンライン化などを他の産業に先駆けてきたからだ。

結果的に多くの金融関連企業は、他の産業よりも膨大なレガシーシステムを抱え込むことになった。しかも、個別業務ごとにシステムを部分最適化する取り組みも進んだことで、膨大なシステム群やデータベース群が連携されないまま乱立する状態となっている。システム群やデータベース群の“分断”が、業務効率化やサービス品質向上の阻害要因となっていることは論をまたない。

例えば、銀行が顧客から融資の申し込みを受けた場合、まず支店が受け付けを行い、その結果を審査部に送り、担保評価を事務部門が行い、といった流れになるが、それぞれの拠点や部門が使用するシステムとデータは分断されていることが多く、エクセルにまとめた内容をメールで次の部門に送るといった流れが一般的である。その結果、送られてきたエクセルのデータを自部門のシステムに入力し直すといった作業の重複が発生し、入力ミスなどの誤りがないかどうかを確かめるために、さらに時間を費やすことになる。これでは業務プロセス全体の生産性が損なわれるだけでなく、サービス提供までの時間も長くなってしまう。

DXの目的はさまざまだが、マイナス金利の継続に耐えるためのコスト削減や、FinTechなど台頭する新興企業との熾烈なサービス競争に勝ち抜くことは、共通する目的となる。コマースサイトやオムニチャネルなど、日常生活でデジタルの体験に慣れた顧客は、サービスに求めるスピード、品質、進捗の可視化などの期待値も極めて高い。その高いサービスレベルの要求に応えるためには、いかに既存のレガシーシステムを連携させ、一気通貫の業務プロセスを実現させるかが重要なカギを握る。

フロント業務とバック業務がシームレスに連携する仕組みが不可欠

もちろん多くの金融関連企業は、革新的なテクノロジーやビジネスモデルを武器に台頭する新興企業と戦うため、既存サービスの変革に挑んでいる。しかし、その取り組みは、どちらかといえば“顧客接点の変革”に焦点が当てられがちだ。オンライン取引やスマートフォンアプリ、SNSを使ったチャットボットによる自動応答サービスの導入などは、その典型的な例である。

コスト削減のため有人店舗やATMを減らし、対面取引から非対面取引へと移行を進めている側面もあるが、取引や相談窓口のオムニチャネル化によってCX(顧客体験)を実現することに大きな狙いがある。コロナ禍による生活スタイルの急激な変化とともに、“顧客接点の変革”は今後さらに加速するとみられている。

だが、窓口業務という“入り口”の部分だけをデジタル化しても、そこで受けた注文やサービスの申し込みが手作業で処理されるのであれば、真の顧客満足を満たすための、サービス提供スピードや応対品質の向上は実現できない。それを実現するには、フロント業務とバックエンド業務がシームレスにつながり、窓口が入力した問い合わせや申し込みのデータが全ての後工程業務に共有されるような仕組みが求められるのである。

そのためには、既存の基幹システムや各業務システムの在り方を根本的に見直し、全てがつながるようにイチから刷新するという方法もあるが、言うまでもなく、その実現には膨大な投資と、5年、10年スパンの年月を要する。

そこで、より現実的な解決策として注目されているのが、既存のシステム群やデータベース群を包摂し、データの共有とデジタル化されたワークフローによって業務プロセスをエンド・トゥ・エンドで回すプラットフォームの導入だ。

この仕組みを取り入れれば、信頼性や安定性を担保するためメインフレーム上に構築してきた既存の基幹システムを、クラウド上で構築した最新のシステムと連携させることもできる。そればかりか、既存のシステムとデータベースと裏で連動しながら、部署をまたがる一連の業務を同一プラットフォーム上で実行できるので、フルリプレイスする必要はなく、格段に低予算、短期間で業務プロセス変革を実現できるのである。

金融業界向けに特化した業務変革ソリューションを提供

私たちServiceNowは、複数のシステム群、データベース群を一元化し、エンド・トゥ・エンドの業務処理を実現するクラウド型の業務プラットフォーム「Now Platform」を提供している。多様な業種や官公庁などに採用されているが、特に金融業界においては世界中で数多くの導入実績があり、ありとあらゆる業務とサービス品質を高度化するデジタル基盤として活用されている。そうした既存ユーザーの活用事例を調査・分析し、金融業界向けのベストプラクティスとしてリリースしたのが「Financial Services Operations」(金融サービスオペレーション、FSO)というソリューションだ。

その大きな特徴は、①BIAN(Banking Industry Architecture Network)のフレームワークに準拠したデータモデルを採用しており、業界標準の事前定義済みのデータベースを利用できること、②金融業界特有の業務に合わせたワークフローが用意されており、要件定義を省略できることの2点である。これらによって構築プロセスが大幅に簡略化され、低予算化と早期導入が実現する。

そもそも「Now Platform」はノーコード・ローコード開発に対応しており、ワークフローやアプリケーションなどが簡単に構築できる。そのため、新サービスの開発や既存サービスの改善などにアジャイルに対応できるのも大きなメリットだ。目まぐるしく変化する顧客ニーズに合わせて、継続的にサービスの価値を高めることができる。

また、「FSO」はクラウドサービスであるが、ユーザーごとのシステムを物理的に分け、他ユーザーのシステム障害などが及ばないようにするためにシングルテナントを採用するなど、その堅牢性やセキュリティ性は金融機関の高い要求水準を満たしている。しかも、ユーザー企業のサービスを止めないため、世界全体で26カ所、日本には2カ所のデータセンターを設置するなど、安定運用のための基盤を整えている。

ServiceNowは「FSO」の他に、金融規制に準拠したリスク・コンプライアンス管理のさらなる強化を図るための「Integrated Risk, Control and Compliance」(統合リスク管理)、従業員のコンプライアンス順守を担保しながらデジタル時代の新しい働き方を実現する「Regulated Employee Workflows」(従業員ワークフロー)、ITの企画・開発・運用の一体管理によるコスト削減とアジリティ向上を実現する「The Platform for IT in Regulated Financial Services」(ITのエンド・トゥ・エンド管理)の3つのソリューションを提供している。いずれも金融業界が直面する課題の解決に特化したソリューションであり、例えば、「FSO」で蓄積したデータを「統合リスク管理」にてオペレーショナル・リスクの監査データとして活用するなど、必要に応じて「Now Platform」上で組み合わせることができる。

ServiceNowは、今後も革新的なソリューションの提供を通じて、日本経済の屋台骨を担う金融業界のDXを支援していく。自社のDXにおける悩みがあればぜひ、相談していただきたい。

津留崎 厚徳
寄稿
ServiceNow Japan合同会社
ソリューションコンサルティング事業統括
第二SC統括本部 統括本部長
津留崎 厚徳 氏
京都大学法学部卒業後、国内企業を経て2008年日本
オラクル入社。大手金融機関や事業会社に対して会計・
人事などのバックオフィス業務や顧客サービスを変革す
るソリューション提案に従事。
2021年1月ServiceNow Japanに入社し、金融機関を
はじめとするお客様のデジタルトランスフォーメーショ
ンを支援する。