- カスタマーオリエンテッドを実現するみずほフィナンシャルグループのDX
- デジタルテクノロジーを活用した業務改革のすすめ
- 金融機関における顧客接点改革-新しいカタチで顧客とつながる
- SAP Concurによる間接業務デジタル化と金融業界における最新事例
- セブン銀行のAI活用による業務高度化 発想~実装のポイント
カスタマーオリエンテッドを実現するみずほフィナンシャルグループのDX
- 基調講演
【講演者】
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株式会社みずほフィナンシャルグループ
デジタルイノベーション部 シニアデジタルストラテジスト
兼 株式会社Blue Lab 最高技術責任者(CTO)大久保 光伸 氏
テクノロジーの進化が目覚ましい昨今、一方的なサービス提供ではなく、消費者のニーズを把握した上でサービスを提供する方法にビジネスが変わってきている。実際に、いわゆるGAFAと呼ばれる企業が消費者に関するデータを利活用してビジネスをするようになり、企業価値を高めてきた。これからは自社内のデータだけを利活用するのではなく、外部のデータと自社のデータをいかにつなぎ合わせながらビジネスを行うかがポイントだ。すなわち、金融機関の保有するデータのみならず、顧客のライフスタイルや健康、位置情報、関心、性格などをニーズと組み合わせて、新たなサービスを提供することが最大の課題である。
みずほグループでは、加速的に進展するデジタライゼーションへ対応すべく、中期経営計画に金融イノベーションへの積極的な取り組みを取り入れ実現に向けて準備を進めてきた。その中でAPIチームが力を入れているのが、既存の銀行機能を拡張した『認証・スコアリング・プライシング』の3領域だ。認証については、eKYC(オンラインで完了する本人確認システム)として切り出し、他のサービスでの本人認証と連携する。スコアリングでは一昨年ソフトバンクとJ.Scoreという会社を立ち上げてサービスを展開しており、AI・スコアの横展開も始めている。プライシングでは、電子レシートなどのAPI化によって取得した決済付随情報を利活用し、ダイナミック・プライシングを実現できるよう、データ収集・分析をしているところだ。
ただ、金融市場とFinTech市場は非常に狭い。そのため、APIを利活用してスタートアップや外部企業と連携しながらクロスインダストリのビジネス展開を図っている。たとえば、日本最大のFinTechコワーキング拠点FINOLABへ入居し、コネクテッドカーやスマートホーム、テレマティクス保険、ウェアラブルデバイスといった領域にビジネスを広めつつある。また、オープンイノベーションの座組として米国VCのWiLの出資を得て、あらゆる産業・業種をターゲットに次世代のビジネスモデル創造を目指すBlue Labを創設し、レンディングや送金など多岐にわたって取り組みを進めているところだ。
当社はAPIをただ一方的に提供するだけでなく、消費者のニーズを予測して提供するサービスを決めるボトムアップ型のアプローチ手法すなわちマーケットインの発想でビジネス開発を進めてきた。既存業務にとらわれず、環境変化を把握し将来のトレンドを予測した上で仮説・検証を進める方法をとっている。また、FinTech協会や業界団体でAPIを活用した新規ビジネスのリファレンスモデルを公開し、市場の発展にもつとめている。
クロスインダストリのビジネス開発を進める際、すでに成熟した異業種のビジネスモデルにFinTechを掛け合わせると、これまでになかったビジネスが比較的生まれやすいのではないかとの仮説を立てた。そこで当社では、自動車や小売業、不動産業など異業種との連携を図っている。データ利活用と収益化モデルの他社参考事例には、鉄道会社と飲食店が連携し、ラッシュアワーの混雑緩和を目的としたポイント制度がある。たとえば、普段朝7時に電車に乗る人が朝6時に駅近くの飲食店に行くとポイントが付与され、その飲食店から鉄道会社にフィーが入ってくる仕組みであり、Win-Win-Winのエコシステムが形成されつつある。そのように個人のデータと金融機関のデータの掛け合わせによって、企業間支払いの柔軟化やインフラ料金のダイナミック・プライシングが提供できるのではないかと考えている。
以上のように、金融機関がスタートアップと手を取り合い、金融機関自体がデータ流通のハブになることで、個人や法人のお客さまの課題解決パートナーになることを目指しているのである。
デジタルテクノロジーを活用した業務改革のすすめ
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【講演者】
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日本アイ・ビー・エム株式会社
グローバル・ビジネス・サービス事業本部
金融・郵政グループ・サービス事業部
金融デジタルイノベーション パートナー羽川 茂雄 氏
現在マイナス金利や少子高齢化などさまざまな要素によって経営が圧迫され、各金融機関はかなり厳しい経営状況にある。このような状況の中で、クラウドの活用促進が進んでいる他、技術面では、ソーシャル、モバイル、ビッグデータ、人工知能(AI)、ブロックチェーンなどが浸透しつつある。ニーズの多様化により、クライアントファーストで顧客に寄り添って提供するさまざまな金融サービスの内容も変わってきている。それらを総合すると、技術・社会・経済・規制の観点から今金融機関に求められているのは、「ビジネスモデル変革」「コスト構造改革」「技術革新」への対応の3つだとわかる。
現在金融機関は利ザヤの低下、資金ニーズ等の減少などで収益が非常に厳しい状況に置かれている。そのため、ビジネスモデル変革では、自分たちの持つアセットや強みを活用しながら、他企業と連携して新しい収益の柱を立てていくことが求められている。コスト構造改革では、人の手に頼らずに非対面から対面へ誘導する、顧客にある程度事務作業を委ねるなどして、事務処理コストを最適化することが必要だ。技術革新への対応では、既存のプロセスに新しいテクノロジーを適用するのではなく、より大きな効果を得るために今あるプロセスを破壊し、新しく作り直すくらいの気概で取り組まなければならない。
金融機関が直面している課題として、チャネルの高度化・業務最適化・個客志向サービス・エコシステム連携の4つがある。これらの課題を解決する方法が、テクノロジーを使った業務効率化である。チャネルの高度化でいえば、AIスピーカーやAR/VRといった新しいチャネルがあるが、これらをどう活用するか、お客様に最適なオファーをするためにどうデータを最大限活用するか、また収益モデルをエコシステムの中でどう作っていくかを検討していかなければならない。
個客体験を高めるためには、今の事務作業の量を増やさずにいかに先回りした心地の良いサービスを提供できるかがポイントになる。そのためには、顧客ごとに最適化したオファーリングを提供しなければならない。それには業務の効率化が必要だ。クラウド会計を使ってデータを連携させて入力作業を省く、複雑な内容も読み込めるようOCRを高度化する、AIが問い合わせに回答する。それだけでカスタマー全体の応答率を10%以上改善できた例や、問い合わせ対応の時間を2~3割削減できた例もある。
ただ、業務効率化は、お客様にとって心地の良いと思える付加価値がなければ成立しない。付加価値を高めるためには、AIによるアドバイスの活用や、諸手続きが一度にすべてできてしまうような仕組み作りが今後必要とされてくるだろう。また、顧客接点の高度化を図るために、店舗への来店時にはライフプランやマネープランを相談できるなどのメリットを享受できるようにすることも重要である。
今後、金融機関にはフロントチャネルの差別化や銀行業務の確実な提供だけでなく、デジタル化による業務効率化が求められている。そしてその先にはAPIによりさまざまなデータ・サービスを組み合わせることでよりパーソナライズしたサービスの提供を実現できるかという課題がある。
IBMでは、デジタル化には3段階あると考える。ひとつは、アナログ処理しているものをデジタル化する「デジタライゼーション」。次に機械学習やデータ分析により作業そのものの自動化を図る「デジタル・トランスフォーメーション」。さらに、その先には異業種との連携を伴って新しいデジタル化のサービスを作り上げる「デジタル・リインベンション」という世界が待っている。エコシステムへの注目は今後ますます高まるといえるだろう。
日本アイ・ビー・エム株式会社:https://www.ibm.com/jp-ja/
金融機関における顧客接点改革-新しいカタチで顧客とつながる
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【講演者】
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株式会社セールスフォース・ドットコム
マーケティング本部 プロダクトマーケティング
シニアマネージャー伊藤 哲志 氏
内閣府の調査データによれば、2024年には65歳以上が人口の3分の1を占め、2030年にはテクノロジーに詳しいIT技術者が減ってくるという。少子高齢化により人手不足になっている上に、働き方改革による残業時間の抑制・有給休暇の義務化により就業時間が減る中、アウトプットを最大化するには労働生産性を上げる必要がある。セールスフォース・ドットコムでは、テクノロジーやAIを活用して労働生産性の向上に取り組んでいる。
AIは市場ではホットトピックとなって久しく、「もっと効率よく営業活動がしたい」「簡単な質問への回答をチャットボットに任せたい」「プロセスをどう決めればいいか予測値を持ちたい」などの要望がある。しかし、AIをうまく使おうと思うと、できる限りきれいな形で大量のデータを集める必要がある。また、その大量のデータを正確に扱える人材も欠かせない。さらに、データと人材を揃えられたとしても、そこから出てきたインテリジェンスやAIのインサイトを使って営業活動の戦略立案をしようと思うと、どうしても専任の担当者の力が必要になってくる。そこで、もっとAIを民主化すべく、セールスフォース・ドットコムではAIテクノロジー「Salesforce Einstein」の開発を多くの資金を投じて進めている。
「Salesforce Einstein」は多種多様なAI技術の総称であるが、その中には例えばどの顧客にアプローチすれば成約しやすいかを過去の成功体験から導き出してくれる営業支援向けのAIがある。PTB(買うかもしれない傾向)を数値化して可視化し、既存顧客の中でも数値の高いところにアプローチをすれば効率的に営業活動ができる。もちろん、新規顧客の獲得を狙う際にも、AIがはじき出したPTBが役に立つ。さらに、見込み客に対する商談化状況も数値で見えるので、売れそうかつ商談化できていないところを重点的にアプローチすれば、成約確率が高くなるのだ。
セールスフォース・ドットコムでは、「Salesforce Einstein」を使った効率的な営業活動により、約30%の成長率を実現している。これらに加え、「Salesforce Einstein」を営業部門以外で使いたいという顧客からの声を受け、Salesforce内の様々なデータに対してAI対応する「Einstein予測ビルダー」を開発、提供を開始した。各企業において退会しそうな会員へのフォロー業務や、債権回収業務などに役立てられている。
また、セールスフォース・ドットコムでは、「従業員エンゲージメント」を重視している。従業員エンゲージメントとは、自らのサービスや職務に対して深い関わり合いをもつほどに、付加価値が高まるというものだ。従来の日本では顧客満足度が重視されていた。しかし、従業員が働きやすい環境を整えたり、働き甲斐を感じられるような仕掛けを作ったりする方が、結果的に提供するサービスのクオリティも上がり、お客様も満足するという非常にいいサイクルが生まれるのだ。
そのためには同じ山(目標)に向かって社員全員で登るのが理想的であり、セールスフォース・ドットコムではこれを作る仕掛けを用意している。そのうちのひとつが「V2MOM」と呼ばれるものだ。V2MOMとは、ゴールをきちんと評価するための指標のことであり、会社に対して誰がどのような貢献をしているかが可視化されるようになっている。また、マーケティングオートメーションを活用し、社員が受けた研修内容を分析して次に受けるべき研修の案内メールを送るなど、社員教育にも役立てている。
このように、評価システムをAIのテクノロジーと組み合わせた結果、セールスフォース・ドットコムは「働き甲斐のある企業2019 大企業部門」で1位になることができた。Salesforceを利用している企業にはV2MOMを無料で提供しているので、ぜひ試していただきたい。
株式会社セールスフォース・ドットコム:https://www.salesforce.com/jp/
SAP Concurによる間接業務デジタル化と金融業界における最新事例
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【講演者】
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株式会社コンカー
金融事業部 担当部長石橋 潤一 氏
コンカーは、経費管理クラウドシステムを用いた間接業務のデジタル化により、労働生産性・コスト・コンプライアンス改善を実現することを目指している。間接業務がデジタル化されている企業は大手企業でもまだ少ないが、間接業務のデジタル化を進めることにより、一人当たりの生産性が上がり、直接業務により力を入れることができる。
SAP Concurを導入するメリットは、生産性が向上し、コストが削減できるので投資対効果が大きいこと、カスタマイズが必要ないので短期間で着実に導入できること、セキュリティが担保されていることがあげられる。
コンカーが実施した日本のサラリーマンの経費精算実態調査によれば、日本のサラリーマンは生涯で52日間を経費精算にかけており、さらにそのうち12日間を糊付けやホッチキス止めに費やしているという。この間は当然ながら会社に対する利益貢献はしていないことになる。
SAP Concurを利用して経費精算をデジタル化すれば、法人カードや交通系ICカードで支払うことによって支払先・支払日・金額がシステムに自動連携され入力の手間がなくなる。また、経費の申請や承認もモバイル対応しているため、スマートフォンやタブレットがあればいつでもどこでも申請や承認を行うことができる。領収書電子化にも対応しているため、現金で支払ったものも領収書をスマートフォンで撮影してデータを取り込めば、紙の領収書が不要になる。
弊社ではマニラでBPOサービスを運用しているので、紙の領収書とシステムの内容が合っているかどうかを逐次チェックできる。こうしてすべての情報が可視化されると、経費が予算にどれだけのインパクトを与えているかどうかをリアルタイムで把握することも可能だ。監査対応でも、従来は倉庫に紙の領収書を探しに行かなければならなかったが、SAP Concurを使えばデータをすぐに取り出せ、迅速に対応できるという利点も忘れてはならない。
SAP ConcurはAPIを通じていろんなサービスと連携ができる。たとえば、名刺クラウドのデータや、法人向けの出張手配サービスとも連携し、経費管理の高度化が図れる。特にユニークなのが、JapanTaxiとの連携だ。JapanTaxiには後部座席に液晶画面が標準装備されており、支払いボタンを押すとQRコード表示される。QRコードをスキャンし支払うと、SAP Concurに自動連携する仕組みになっている。さらに、GPSデータを使って乗車距離もわかるので、タクシーの不正利用防止にも役に立つ。
SAP Concur内のデータ分析によると、企業における経費の半数以上を近隣交通費が占めている。SAP Concurと交通系ICカードとを連携することで、乗車区間を把握できるだけでなく、定期区間が自動控除されるので、経費精算業務の効率化だけでなくコスト削減にもつながる。現在、JR東日本と連携して、Suicaのデータサーバーとの自動連携を実証実験中で、2020年頃には商用サービス展開ができる見込みだ。その他交通機関各社からも手が上がっており、ICカードを利用すれば完全に手入力が不要になると予想される。乗車区間が可視化されることで、近隣交通費が5~8%削減された例も報告されているため、経費削減も期待できるだろう。
SAP Concurを導入すると、経費精算の業務効率化により業務時間は59%削減できる。さらに電子帳簿保存法まで対応すれば83%の削減が可能だ。子会社・海外支店など広く展開されている企業が多数あるが、まずは国内本社で従業員立替経費など全従業員に関係のある分野で利用していただき生産性やガバナンスの改善に取り組み、ゆくゆくは組織全体で全ての経費領域について取り組んでいただきたい。
株式会社コンカー:https://www.concur.co.jp/
セブン銀行のAI活用による業務高度化 発想~実装のポイント
- 特別講演
【講演者】
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株式会社セブン銀行 専務執行役員
松橋 正明 氏
セブン銀行のATMは、さまざまな企業と連携し、利用者のみなさまに支えられながら現在全国に25,000台以上の設置を行っている。独自の24時間365日ネットワークや、コンビニに最適なATM自体も試行錯誤しながら開発を進めてきた。
セブン銀行は歴史あるATM産業を、デジタル技術で自動化と効率化を推進し、「止まらないATM」でお客さまへ利便性を提供しつつ事業採算性を高めるアプローチをとっている。いわゆるテックカンパニーの側面も持つ。
我々は通常、社会課題から生じるウオンツをみて、それを解決するための技術を後から探すアプローチをしている。しかし、AIに関しては産業の変革を起こす可能性を高く感じたため、AIで実現したい世界観「自分が新たに作りたいコンビニ銀行とは」を描いた上で、いかに現業務をトランスフォームできるかという発想から試行錯誤が始まった。まずは現業務の棚卸を行い、AIで実現したいことは何かを突き詰めて考え、中でも難易度と効果の高い「現金マネージメント」「保守最適化」「金融犯罪対策」に取り組んだ。各々のプロジェクトは特性も違えば、アプローチも変えて行った。
①現金マネージメントでは、異種混合学習を用い影響のある因子を明確にしながら、予測との乖離を埋める学習とクラスタリングを何度も行い、精緻化していった。未完成の状態で現場に導入することで、言語化が難しい専門家のナレッジを可視化でき精度が大きく向上することができた。②保守最適化では、一切定期点検をしないATMをいくつか設け、そこから出てきたデータについて勉強し、フィードバックするサイクルを回している。ユーザ自らデータを取得するアプローチも有効である。③金融犯罪対策では、ディープラーニングを駆使することで、正常な取引データや画像データから、人間でも気付かないような異常な取引パターンをあぶり出すことに成功している。これらのプロジェクトからAIに現行データを活用するだけでは最適な解が得られず、データを最適化する事こそがゴールに近づく道であることに気づき、試行錯誤を続けデータの再編を試み高度化を図り続けている。
一方運営面でも、AIを用いた開発は短期で成果を出すのは難しいため、経営陣が開発を持続できるチームマネジメントを行うことも重要だと感じている。長期戦になるとモチベーションの持続が難しくなるため、経営陣も一緒になってアプローチを変えつつ、メンバーをモチベートし、プロジェクトを進めている最中だ。
今後は、当社で培ってきたAI技術を新事業へ活用することを考えている。1つ目は株式会社電通国際情報サービス(ISID)と認証分野における合弁会社設立の検討に合意した。振る舞いパターンをセキュリティーに活用する。2つ目は株式会社one visaというスタートアップ企業の就労のために来日した外国人の方が入力するVISA情報から日本で必要な申請帳票を出力したり、与信を作ることを検討している。
さまざまな業務に活用を促進するため、人材やカルチャーの育成も欠かせない。当社には事務系の人材が多く、AIやデータの活用について詳しい人材があまりいないのが現状だ。そこで、ディープラーニングを比較的簡単に使うことができる株式会社グルーヴノーツのツールを取り入れ、効果的な動かし方についてみんなで学習しながら次世代の育成に務めている。社内外の技術を用いながら、いかにビジネスを作り、改善できるメンバーを育成するかが目下の課題だ。
この秋には新しいATMがリリースされる。画像認識や認証用デバイスなど、さまざまな新機能を実装している。オープンイノベーションによる利用拡大、新サービス開発を、出資を含めどんどん他社との協業を進めていきたいと考えている。