「成功事例から学ぶ!金融機関のデータ活用最前線!」
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【講演者】
- 株式会社ランドスケイプ
営業本部 企画グループ 執行役員
鈴木 彩乃 氏<ランドスケイプの紹介>
当社は1990年に創業、国内最大の法人マスターデータベース(LBC)を提供し、各企業のセールス、マーケティングの支援を行っている。
LBCの特徴は、日本最大級の820万拠点を網羅しており、拠点単位で資本の紐づけできている点だ。さらに、過去情報も保有しているため、各企業のデータベースの古い情報を最新の情報に置き換えることもできる。
ソリューションについては、各企業のデータベースとLBCをマッチングすることで、顧客データのクレンジング、名寄せ、データの一元化が可能である。LBCは、当社側で定期的に企業情報のメンテナンスを行っており、各マスターデータにLBCの属性を付与することで、データをリッチにすることが可能だ。
<Sales Techにおけるデータの重要性>
DXを推進していくにあたり、人材の採用やシステムの構築は重要であると考えているが、2~3年前よりDXに取り組んでいる企業からはデータベースの側面も重要であるという声も多くいただいており、当社では、デジタルトランスフォーメーションをデータトランスフォーメーションと置き換え、金融機関に提案している。
DXを進めていくにあたり、金融機関が抱えている課題は5つある。1つ目が「統一コードが存在しない」であり、金融機関の場合、システムを数多く保有されているため、システムごとにサイロ化している点だ。2つ目が「データの粒度」であり、企業単位、拠点単位など異なる単位のマスタが存在している点である。3つ目が、「データの精度・鮮度」であり、各部門、各担当者が保有しているデータベースに、新旧情報、正式社名、略称表記の登録などがあるため、正確性に問題がある。4つ目が「属性の不足」であり、業種や企業規模、決算月、グループ関係などの属性が不足しているため、データの活用が進まない点だ。5つ目が「ポテンシャル不明」であり、自社サービスへの興味関心度合いの把握ができていないことが挙げられる。 これらの金融機関の課題を基に、当社がお勧めするデータ活用術の肝となるのが、顧客データの一元化であると考えている。
<成果に繋がるデータ活用の仕組み>
データの一元化をするためには、まず顧客データのクレンジングが必要である。まずは各企業がさまざまな形で保有しているデータベースを当社に預け、LBCとマッチングし、統一コードを付番する。次に、これらの統一コードを基に、取引データなどを一元化するため、顧客データの名寄せを行う。そして、当社が保有しているLBCと一元化されたデータベースを重ね合わせることにより、お客さま重点アプローチ企業群を可視化することが可能となる。ホワイトスペースに対し、効率よくアプローチしていくことで業務変革や営業の効率化につなげていくことができる。
<LBC搭載のサービス「sideSonar」「名刺Sonar」について>
sideSonarは顧客データの整備と高精度なターゲティングを行う事が可能なツールである。企業を検索する際、グループ会社をツリー表示し、効率的な系列、グループの横展開を実現できる。このデータに既存企業の情報と照らし合わせることにより、「既存企業」「案件有」「活動中」など、一目で把握することができ、営業のバッティングの回避や提案漏れ企業の軽減が可能となる。
その他、自社サービスに関心がある企業や現在のクラウドツールの採用状況、企業の注力領域の把握したターゲティングや自社のWebサイトへのアクセス状況、ページへの興味・関心度合いまで把握することができる。これらの機能も活用することにより、お客さまが検討しているタイミングで、優先的に提案することが可能となる。
名刺Sonarは、名刺管理、顧客データの統合、営業支援の3つの領域を支援しているツールである。各企業が取得された紙の名刺情報をスマートフォンなどで撮影し、デジタル化するとともに、取り込んだ名刺企業について要注意企業のチェックや名刺交企業の特徴を把握することができる。
また、名刺を獲得していない新規のお客さまの検索も行うことができ、交換した名刺企業のグループ会社を検索や、名刺企業と類似性の高い企業の可視化ができるため、業務効率化と効率のよい新規のアプローチを実現できる。
<金融機関の事例>
りそな銀行の事例では、基幹システムに商材や用途ごとにデータベースが登録されており、登録されている企業情報が重複や企業情報の更新が人力のため、陳腐化していた。そのため、活用までの工数に時間がかかる、取引実績の分析精度が低い、データ活用が進まないなどの課題があった。
これらを解決するために、DX化による業務効率化に実現に向け、sideSonar名刺Sonar(旧u名刺)をご活用いただいた。
まずは、sideSonarにて、各種ばらばらになっていた、マスターデータをLBCとマッチングさせ、データベースを一元化し、定期的なクレンジングや当社の企業情報の付与の自動化、名寄せや統合をワンストップで実現している。また、保有データの精度を向上させるだけでなく、今後入ってくる新規のデータに関しても、データベースを連携し、共有していきたいという要望があったため、名刺Sonarを活用して、データの共有をすることで、よりリッチなデータベースを活用し、データ活用に着手することが可能となった。
本事例のポイントとして、入り口から共通管理コードを付与し、その後CIFの情報とシームレスに連携する仕組みをつくり上げたという点だ。また、コード単位で名寄せをすることで、取引実績の集計や担当者ベースの顧客管理や当社の支援による、メンテナンス自動化によって、最新の情報を活用したマーケティング活動や大幅な業務の効率化を実現している。
次に、日本生命様の事例では、従業員規模100名から1,000名規模の中堅法人マーケットの新規開拓に向け、デジタルツールにより仕組み化した営業支援に取り組んでおり、日々の営業活動において、成約につながる可能性の高いアプローチの実施と、訪問準備にかかる手間と時間の軽減を改善したいとご要望をいただいた。
これらを改善するために、営業支援ツールSalesforceとsideSonarを連携し、シームレスに企業データを連携する仕組みを構築し、アプローチできていないホワイトスペースの企業の見える化を実現した。sideSonarを活用した配属職員や系列会社を通じた伝手探し、企業の最新記事の確認、企業のWebサイトからの話題作りなどを行うことで、お客さまの現状に合わせた提案をすることが可能となり、顧客満足度の向上に貢献している。
また、sideSonarの連携により、Salesforceへの活動履歴の登録数が前年度比より82%も増加しており、sideSonarによる企業検索で、営業効率を向上している。
<まとめ>
Sales Techを活用し、成果につなげるためには、顧客データの一元化がポイントである。データ活用の仕組みにより、生産性の向上、業務効率化につなげることができ、その先にある、業務の変革を実現できる次第だ。まずは売り上げや課題解決の糸口となるデータが蓄積されている可能性が高いため、社内にどのようなデータがあるかを確認いただきたい。その上で、何から手を付けたらよいかわからない方は、当社までお声がけいただけると幸いだ。
◆講演企業情報
株式会社ランドスケイプ:https://www.landscape.co.jp/ - 株式会社ランドスケイプ