2022年5月26日(木)開催 FINANCE WEBINAR「金融機関におけるバックオフィス業務のデジタル化」<アフターレポート>


2022年5月26日セミナーインフォ主催FINANCE WEBINAR「金融機関におけるバックオフィス業務のデジタル化」が開催された。近年、日本では少子高齢化社会による人手不足が社会問題となっている。さらには新型コロナウイルス感染拡大の影響によって、人手不足が常態化している。そこで、RPA、AI、OCR、電子契約・サイン、クラウドなど様々なテクノロジー技術を駆使し業務を自動化させ、さらなる業務の効率化を推進していくことが求められている。本セミナーでは、基調講演として株式会社千葉銀行、特別講演として株式会社ふくおかフィナンシャルグループに最新の取り組み事例をご紹介いただいたほか、各先進企業の講演を通じ、最新テクノロジーを活用した金融機関におけるバックオフィス業務をご紹介した。

目次

「契約業務のデジタル化で業務効率アップ
~金融機関だからこその電子契約のメリットとは~」

稲葉 誠人 
【講演者】
弁護士ドットコム株式会社
クラウドサイン事業本部 マーケティング部
チームマネージャー
稲葉 誠人 

日本の電子契約市場におけるクラウドサイン

当社は2016年より「クラウドサイン」の事業を開始し、国内電子契約市場を牽引している。政府への提言や啓蒙活動を通じて市場の拡大を目指してきた。2019年には三井住友フィナンシャルグループとの合弁会社「SMBCクラウドサイン」を設立し、SMBCの持つ広い顧客基盤に対しクラウドサインを普及させることを目的としている。

紙での契約締結が引き起こす課題とは

紙契約が引き起こす課題として、まず業務スピードの低下が挙げられる。製本や郵送の準備に手間がかかり、契約締結までに1週間以上が必要だ。押印のために出社しなければならず、リモートワークの障害となる。さらに締結済みの契約書を後から参照したいとなった場合、原本を探し出す作業も時間がかかる。

紙契約の次の課題は間接コストで、郵送費、印刷代、保管費といった雑費が発生する。様々な手間が発生するため、必然的に人件費もかかる。さらに文書類型によっては印紙代がかかるケースもあり、間接コストが膨れ上がる構造だ。

電子契約の概要と導入メリット

紙契約の課題を解消できるのが電子契約サービスであり、紙やハンコを使わず、オンラインで契約締結が完結できるサービスだ。

オンライン完結であることから様々なメリットがあり、まず契約締結がスピードアップする。サイトへの文書のアップロード・メール送信のみで契約が完了し、半日や一日といったスピード締結を実現する。

2つ目はコストの削減で、紙の契約書の場合1件あたり700円程度かかることがあり、印紙税も発生することがある。一方でクラウドサインは送信1件につき200円で、別途月額の固定費用はかかるが、それを含めても紙契約よりコストを削減できることが多い。

3つ目のメリットは、非対面・リモートでの契約締結が可能になることだ。在宅でも、出先・移動中でも、時間や場所を選ばず契約締結ができる。自社だけでなくお客さまにとっても電子契約は便利だ。

4つ目のメリットは契約書管理の効率化で、契約書のデータはすべてクラウド上に集約される。クラウドで管理されることにより契約書の捜索が一瞬ででき、紛失などのリスクが軽減され、契約書の期限管理も可能だ。

電子契約の普及状況

電子契約の利用状況(2022年調査)では、全体の7割が既に何かしらの電子契約を利用している。利用に向けて準備・検討中と回答した割合も含めると85%に達する。昨年8月に行われた調査で、今後導入したいITツールやサービスについての回答結果を見ると、最も多かったのが電子契約だった。

今後の電子契約の市場規模について、今年・来年と大幅に伸びる予測が出ている。まだ導入していない企業もどんどん導入が進んでいくだろう。クラウドサインでの契約送信件数も、右肩上がりで急激に増加している。仮に自社が導入しないとしても、取引先から電子契約での締結を求められた時のために、受け入れられる準備は最低限必要だ。

電子契約サービス「クラウドサイン」とは

クラウドサインは、オンラインで契約締結から契約書管理まで可能なクラウド型のサービスだ。クラウド上に契約書をアップロードし、メールを通じて契約締結ができる。締結後に作成されるPDFファイルには、電子署名・タイムスタンプが表示され、ハンコに代わって法的拘束力を担保する仕組みだ。クラウドサインは国内の電子契約サービスにおいて、有料導入企業数、契約送信件数、市場認知度でそれぞれNo.1を獲得している。

電子契約サービス選定にあたっての最重要視点

電子契約は、相手方が電子契約を受け入れないことには契約は成立しない。そのため、受信者側目線での検討を行い、取引先やお客さまが許諾できるサービスを選択する必要がある。お客さまに電子契約を受け入れて頂くためには、「知名度」「信頼性」「安心感」の3つが重要だ。

クラウドサインは取引先に受け入れてもらいやすいサービス

クラウドサインは導入企業数の多さ、利用実績の多さ、認知度の高さのいずれの要素も満たしている。相手方にとって心理的に受け入れやすく、断られるリスクが低くなる。また、電子契約で重要な法律である電子署名法や電子帳簿保存法にしっかりと準拠しており、法的にも安心だ。

金融機関の方々にクラウドサインを選んでいただいている理由として、セキュリティにおける信頼性も挙げられる。ISMAP、SOC2など様々なセキュリティに関する評価を取得しており、万全の体制で契約データを守っている。サポート体制も充実しており、検討支援コンサルティング、APIコンサルティングなどを提供している。専門チームが検討段階から導入後の社内定着までしっかりサポートすることが可能だ。

クラウドサインの操作イメージ

クラウドサインは非常に簡単に操作できるように意識して作られている。Google ChromeやSafariなどのブラウザでクラウドサインにログインし、まず契約書をアップロードする。既にWordやExcelなどで作成されたひな型をPDF化すればよく、新たに作成する必要はない。アップロード後に送信先のメールアドレス、氏名、会社名を入力する。送信フローを組んだり三者間契約にしたりすることも可能だ。宛先入力の後は帳票作成で、書類の中に入力欄・チェックボックス・押印欄を設定できる。それぞれの欄には誰が入力するかを設定することも可能だ。ここまで来たら内容を確認の上送信する。契約の進捗状況はクラウド上で、ひと目で分かる。

受信者側にはクラウドサインからメールで確認依頼が届く。メールにある「書類を確認する」のボタンをクリックすると、送付された契約書の中身を確認できる。内容確認と必要な事項の入力を済ませ、「同意」ボタンを押すと契約完了となる。締結済みの契約書はクラウドサイン上に自動保管され、書類の検索や社内共有がいつでも・どこでも行える。連携サービスも豊富で、SalesforceやkintoneなどのCRM、ワークフローツール、文書管理システムなど様々なツールと連携している。

クラウドサインの特長・まとめ

クラウドサインは実績多数で法的にも安心なため、相手が受け入れやすい。導入サポートが充実しているためスムーズに実運用に進むことができ、操作がシンプルで誰でも簡単に扱える。連携サービスも豊富で、よりシームレスな業務遂行が可能だ。

◆講演企業情報
弁護士ドットコム株式会社:https://www.cloudsign.jp/

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